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「茗荷(みょうが)を食べ過ぎると忘れっぽくなる」って本当? 迷信です。 みょうがの効用 茗荷(みょうが)には殆ど栄養はなく、香りと歯ごたえで楽しんで食べる食材です。 しかし、ハーブが薬の効用がある様に、茗荷にも次の効用があります。 (1)胃腸の活発化 (2)発汗促進 (3)血液の循環促進 (4)口内炎、喉の痛みの緩和 など。 具体的には、(1)の効用により、夏バテに、 (2)(3)の効用により冷房病、婦人病に効果があります。 では、どうして「食べ過ぎると忘れぽっくなる」と言われるのでしょう?お釈迦様の弟子の周梨槃特説 最も有力な説として、お釈迦様の弟子にまつわる逸話があります。 昔、お釈迦様の弟子の一人に周梨槃特(しゅりはんどく:チューダパンタカ)と いう人がいました。槃特はひどく物覚えが悪く、自分の名さえ忘れることもありました。 さらに、槃特の兄は逆に聡明であった為、兄の賢さと比べられ槃特はもの笑いの種でした。 そんな槃特にお釈迦様は、物忘れをしてもよい様に彼の名前を書いた札を与えました。槃特は、その札を常に背負って歩きました。周囲からいかに笑者にされてもずっと。 槃特は、お釈迦様から与えられたそのわずかな教えと戒めを基に精進を続けました。 そして槃特は悟りの域に達し、十六羅漢の一つになってこの世を去りました。 『悟りを開くのに賢愚の差はない』というありがたい話です。 ちなみに、この喩え話は、鴨長明の方丈記にも記載されています。 槃特の死後、その墓所に名も知れぬ草が生えたそうです。 いつも名を荷(にな)って歩いていた槃特にちなんで、 この草は「茗荷」と名付けられたそうです。 死後生えたと言う所で「虞美人草」をも連想してしまいますね。 「茗荷を食べ過ぎると忘れぽくなる」というのは、茗荷を食べると槃特みたいに物忘れがひどくなると言うことでしょうか? 槃特は、「一意専心、大悟に至るに賢愚の別なし」で最終的には偉い人になったのだから「茗荷を食べると賢くなる」って事でも良かった気がしますが・・・。 少数説ですが、以下の様な説もあります。 栄養なし説 みょうがは、先にも書きましたが栄養素となるものがなく、香りを楽しむだけのものです。従って、美味しい美味しいと言って大量に食べてもなんにもならない。 だから、みょうがを食べるともの忘れがひどと言うことにして、あまり大量に食べないようにと昔の人が作った教訓。 ひとり占め説 みょうが好きの人がいて、自分で一人占しようと考え、皆が食べさせないようにデマ話を作った。 つまみ食い防止説 料理人が料理中のみょうが料理を作っていると、子供がつまみ食いしたので、つまみ食いしないようにさせるためのデマ話を作った。 これの変形として、料理人が『みょうがを食べると物忘れをするようになるぞ』と言ったところ、子供は『お腹が減ってるのも忘れるから、もっと食べる。』って答えたという笑い話もあります。 ミョウガの敵討ち説 みょうがの親(みょうが竹)の話らしいが、詳しくは調べられませんでした。 みょうがにまつわる話 落語に『茗荷屋』という小噺があります。 「みょうがを食べると忘れぽっくなる」と聞いた宿屋の主人(男だったり女だったりする)は、良いことを聞いたと、宿泊したお客に、みょうが料理ばかりを食べさせた。お客が荷物を忘れてくれたらいいと考えたのです。 お客が宿を後にすると、主人は急いでお客の泊まっていた部屋に行って、忘れ物の荷物を確かめます。ところが、何も忘れていってくれてません。はて、どうしたものかと考えているうちに、主人は、大変な事に気がつく。「しまった。宿代をもらうのを忘れていた」と。お客は宿代を払うことを忘れてしまったのです(笑)。主人もつまみ食いでみょうがを食べていたので、そのことに気づかなかった(笑笑)。 大体はここで話は終わるのですが、その後の話もあるみたいです。 慌てた、主人は、お客の後を追って外に出て行きお客を探します。見つからないので周りの人にお客を知らないかと聞こうとします。ところが、主人は、どんな客だったか忘れてしまった。という二段オチもあります。 みょうがの語源 香りがあるので《芽香:メイガ》と呼ばれていたものが、いつしか転じて「みょうが」になったと言われる。ちなみに、英語名は[mioga]です。 みょうがを食べるのは日本人だけ? 日本人がみょうがを食べていたという記載が魏志倭人伝にあります。 それほど食することが珍しいことなのです。 みょうがを栽培して食しているのは実は日本だけってこと知ってましたか。 みょうがの旬はいつ? みょうがの種類には「夏みょうが」(早生)、「秋みょうが」(中生・晩生)があります。 「夏みょうが」は6月〜7月、「秋みょうが」は8月〜10月が旬です。 |
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